ねこチャレ「ネコ測定」

◆チャプター6「ネコ測定」

ヒロ: このネコ測定のステップは「どんなネコ?」で「コトバによって明確になった問題」を更に具体化するために「数値によって」明確にするためのステップと言うことができます。ネコは数値で表した方がネコ育しやすいんですよ。

山田:それ、よくわかります。新社員が配属されてきたら「数字でお話をしなさい」と言うことを最初教えるんです。

新社員はよく「がんばります」と言うんです。だからその時に「どうやって頑張るんだい?」と聞くと、「一週懸命頑張ります」とか、「全力で頑張ります」って言う子がほとんどです。その時に「数字で目標を作りなさい」って指導するんです。

ヒロ:さすが管理職ですね。ネコ育がこれからやるステップの話を先取りしていただいた感じです。

やり方は簡単です。問題の明確化をする「どんなネコ?」のステップで「問題があるとどんな不都合があるの?」に対する「答え」を、数値として把握する、と考えると良いですよ。

ヒロ:それでは山田さん。順番に質問をしていきます。

最初の質問です。問題を発生させている原因は何だと考えてますか?

山田:それは私の不摂生(ふせっせい:健康に気を付けない事)だと思います。

ヒロ:もう少し具体的に言うとどういう事でしょうか。

不摂生を構成している内容です。

山田:飲みすぎ、食べすぎ、食事の偏りと運動不足です。

ヒロ:完璧な不摂生セットですね。私も同じような理由でこの体形です。

でも、どうしてそれらが原因だと分かるんですか?

山田:どうしてって、それは一般的に肥満の原因はこんなもんだし、私の生活を考えるとこれが主な原因です。良く同僚ともそんな話をしますし。これで亡くなった人とかの話もしますし。

ヒロ:よく知っていて、多くの経験がある事柄については、直感がはたらくのですね。そういう意味で直感は多くのデータに基づいているものであり物事を判断する時には頼りになる武器になります

   達人と言うのは直感で行動すると言われているのですよ。

山田:へ~。そうなんですか。そういう意味では私も「メタボの達人」ですかね。

「自分が食べたいと思うものを選ぶと、ぜんぶ太るものになっている」みたいな。

ヒロ:あまりうれしくない達人ですね。

 

ヒロ:山田さん。次の質問です。今、山田さんが考えた問題発生の「原因」から問題が発生しています。それでは、問題があるとどのような不具合が発生するんでしたっけ?

山田:「定年まで体がもたない可能性がある。あっ、働けなくなって、生活ができなくなる、のほうでしたかね」

ヒロ:どちらでも大丈夫です[1]。山田さんが考える方でいいですよ。では、最初に山田さんが選択した方にしましょう。お気楽♪に行きましょう。

ヒロ:それでは次の質問です。「定年まで体がもたない可能性」はどんな指標で測定しますか。「1つ」だけ指標を設定してください。

山田:え~私は医者ではないんで、体がもたない可能性をどうやって測るかと言われても困るんですけれど・・・」

ヒロ:大丈夫です。山田さん自身がどんな方法で測るか、と言うだけで別に医学的な測定では無くてもいいんです。もちろん医学的な測定方法でも構いません。考えてみてください。山田さんに定年までもたないと言ったのがドクターであったとしても、それは厳密な意味でいったのではなく、ただ一般論として、可能性としていっただけです。ドクターでもその程度ですから、私たちは厳密に医学的な測定を必要とするわけではありませんし、医学的な測定である必要さえありません。もちろん、山田さんが健康診断で貰った検査結果の数値でも良いですし、その方がやりやすいと思います。

何事も経験です。今回は山田さんの本意ではないかもしれませんが、山田さんなりの何等かの指標にしてはどうでしょうか。

山田:「たとえば?」

ヒロ:「50m走のタイムと走った後の心拍数」とか、ステップ①においてご自分で言ったいた「標準体重と現状体重の差のオーバー比率」みたいな感じですか。

山田:「じゃ、それにします。オーバー比率の方。」

ヒロ:「・・・山田さん。お気楽♪になってきましたねー💦」

山田:にゃん。

 

ヒロ:「次は『問題=不具合』の現状を測定しましょう。

「飲みすぎ、食べすぎ、食事の偏りと運動不足という言う『原因』のせいで、健康を害するくらい太っている、と言う『問題』が発生し、その問題があるため、定年まで体がもたないと言う『不具合』が発生しているのでしたね。

そしてその問題=不具合を測定するための指標は『標準体重と現状体重の差のオーバー率』でしたね。

ヒロ:では山田さん「問題『健康を害するくらい太っている』の測定指標は決まりました。それではその測定指標で測った場合、山田さんの『標準体重と現状体重の差のオーバー比率』はいくつですか?」

山田:「35%オーバーです。」

あの~ヒロさん。この「35%オーバー」が問題なのでしょうか。つまり問題と言うのは「目標」と現状の差のことですよね。私の場合、標準体重が「目標」と言うことになるんでしょうか?

ヒロ:そうしても良いですけどそうしなくても良いです。

山田さんの場合たまたま「1.問題の明確化」のステップで標準体重の話が出てきたので「現状」を測定すると標準体重との「差」が測定できたと言うだけです。

通常は次の「改善目標の策定」で策定される「改善数値」が「目標」となります。ですから「問題」としての「差」は現状数値と次のステップで作る「改善目標」との「差」になります。

山田:分かりました。ほっとしました。35%オーバーを改善するとなるとこの時点で戦意喪失してしまいそうでした。

ヒロ:そうですね。今の体の3分の1を無くすことになるんですからね。ちょっと気が遠くなりそうですよね。

山田:ふにゃー。

[1] :いろいろな意味で大丈夫なのです。例題の様に原因と結果の関係になっているものは、1つの物事の発生に関する「時間の流れの初めの方と後の方」というだけで、いずれに手を打っても変わりはありません。また、HKMは3巡するので結局はすべてを取り込めるのです。

つづく

By Hiro

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