ねこチャレ「ヒロさんニューヨークに住む」
こんにちは。
ヒロさんです。今回は、ヒロさんの新しいニューヨーク格言をご紹介します。
格言その1の「言ってやれ!感情は日本語でも通じる!」に続く第2弾です。
【ヒロさんのニューヨーク格言その2】
「知らない奴には笑顔を見せるな。怒りぎみに話をしろ!」
ニューヨークではニコニコしていると付け込まれるんです。
少し考えてみれば簡単にわかることです。
知らない国の街中で、どこから見てもアジア人観光客と分かるあなたに話しかけてくる人って、どんな人がいるでしょうか。
- 偶然ニューヨークに来ていた。あなたの友達や家族や知り合いでしょうか。
- あなたが何か落とし物をして、「落としましたよ」と親切に声をかけてくれる人でしょうか。
- あなたが何か困っていそうなので、親切心で、あなたに手を差し伸べようとする人でしょうか。
- それとも、英語を母語としない、旅行者とわかるアジア人を、だましてお金を取ろうとしている人でしょうか。
間違いなく99%は一番最後の人か物乞いの浮浪者です。
私たちをカモにしようとする奴にとって一番都合がいいのは、
危険な環境にない国から来た警戒意識の希薄な人間で、
英語を母語しないで英語を使うことができない人間で、
英語が分からないと、なんでもyesと言う人間で、
普段からNOと言う習慣が無い人間です。
そうです、日本人であるあなたです。
彼らが苦手なのは、
NO! と言う人間です。
理不尽だと思えば、自分の母語で怒る人間です。
こんなことがありました。
アメリカに来て2日目は、生活をするための環境整備を行いました。近くのグロッサリーストア巡り、ドラッグストア巡り、リカーショップ巡り、レストラン、ベーカリー、ビザショップやハンバーガーショップの探索を行いました。それらのお店で生活するのに必要なもの、トイレットペーパー、洗剤からビールやお水などを買いそろえました。
なんと歩いた距離は10時間で20㎞になりました。
疲れたおかげで、2日目の夜はぐっすり眠り、翌朝5時30分に起床。
アメリカ3日目。マンハッタンのダウンタウン(マンハッタンの先っぽの方)の探索に出かけました。
ヒロさんもワンちゃんも金融に興味があります。ほんのわずかながら株式投資もしていることもあり、ウォールストリートにNY証券取引所を見にいきました。中に入ろうとして正面入り口に行ったら「入ることはできない」と断られました。でもせっかく来たんですからちょっとでも見たいと思い、迷ったふりをして従業員入り口から中に入ろうとしたんですが、警備員に見つかって帰されました。
治安が悪いんですかね。東京証券取引所はだれでも記帳すれば入れるんですけどね。
お昼時になったので、近くのマクドナルドでダブルチーズバーガーの「コンボ」(コンボと言うのは日本で言う、「セット」の事です)を食べて、それから、ひろさんくらいのおじさんはみんな大好きな、自由の女神を見に行くことにしました。
自由の女神は、リバティー島というマンハッタンの南海上約2㎞くらいのところにある島に立っています。
ですから自由の女神を間近に見ようと思ったら、フェリーに乗ってリバティー島に行く必要があります。
自由の女神の観光は、自由の女神は立っている台座になっている建物に入場して、女神の内部を見たり、象の中から海を見たりすることが中心です。
つまり、自由の女神を見学するには、フェリーチケットと入場チケットを購入することが必要になります。お金が動くところにはおかけをだまし取ろうとする奴がいます。
そうなんです。
このリバティー島へのフェリー乗り場はペテン師の狩場なんです。
リバティー島に上陸できるフェリーは、ニューヨーク市が運営しているんですが、
市とは何の関係もないフェリー屋さんがいるんです。
観光ガイドには体験談として欄外とか、すみっこの方に、「上陸しないフェリーに乗せられて30分クルーズして帰ってきました。40ドルも取られました」くらいの記事しか載っていません。
でも、これが結構「本格的かつ大がかり」にペテンをやっているんですよ。
本当のフェリー乗り場は、バッテリー・パークと言う公園の先端にあります。ですから公園の入り口からフェリー乗り場までは15分くらい歩く必要があるんです。でもその間に、案内表示が「2つ」しかありません。しかもその案内板は、70㎝四方くらいで、地味で目立たない看板(写真)なんです。しかも設置位置は歩道の横の目立たない場所なんです。多分、この看板を見つけられる人は30%くらいだと思います。
ですからみんな、「らしい人」の歩いていく方にぞろぞろと確信のないままに歩いていくことになります。
その経路上に、ニューヨーク市警のようなお揃いの制服を着た男女10人~15人くらいのペテン師チームがいるんです。そしてそのチームのメンバーが、観光客に「自由の女神を見に行くんだな?」と、大きな、威圧的な声で質問をしながら近づいてくるんです。いかにも「警官が自由の女神見学に対する規制や誘導をしている」という高圧的な感じで近づいてくるんです。そして正面に立って道をふさいでまた質問をしてくるんです。
ペテン師:「自由の女神にいくんだな?ペラペラペラ・・・・ペラペラ!自由の女神?」
観光客 :「・・・・?・・・yes」
ペテン師:「フェリーのチケットは持っているか? ペラペラペラ・・・・!フェリーチケット?」
観光客 :「??・・・フェリーチケット・・・かな?・・・no」
ペテン師:「じゃあそこでフェリーのチケットを買って、フェリーに乗れ」
ペテン師B:「カモーン」
観光客 :「OK」
その後観光客は、ペテン師が用意しているフェリーに乗って、リバティー島の近くまでいってリバティー島に上陸しないで(上陸できない)帰ってくるということになるみたいです。
実は、ペテン師は「フェリーにのって、自由の女神を“海上から見るツアー”を売っているんです。
警察がペテン師を逮捕しないのは、彼らが彼等のツアーの購入者に、「早口で、聞き取りにくい発音で」自分たちのツアーの内容をちゃんと説明しているからだと思います。
観光客は彼らの説明が理解できないのに、自分たち理解出る英語だけをもとに、「yes」、「no」と意思表示をしてしまっているのがもとで、だまされることになります。
ヒロさんとワンちゃんがバッテリーパークに歩いているとヒロさん達にも声をかけてきました。180㎝100㎏くらいの黒人が「ほら違反者を見つけた」みたいな雰囲気を演じながら、大きな声で威圧的に声をかけてきました。
「お前ら自由の女神を見に行くんだな!?」
ヒロさんはペテン師の情報は持っていましたし、チケットはすべてワンちゃんがネットで事前に手配していました。それにジャマイカ駅、ホーボーケン駅での経験もありましたので、
相手をにらみつけながら、「お前らの手口は分かっているよ」と言う雰囲気を思いっきり出しながら、ゆっくり言ってやりました。
「ノーー サンキューー! もういいよ。」
相手は、目を伏せて「サンキュー」と小さい声で言って、次のカモのところへ行ってしまいました。
ワンちゃんは「威圧感があって怖かったな~。でもきれいに撃退できたね」と、曇りのち晴れのような感想を言っていました。
ヒロさんは「やっぱりだね」と勝利感がありました。
【ニューヨーク格言その2】
「知らない奴には笑顔を見せるな。怒りぎみに話をしろ!」
の出来上がりです。
その場で2分~3分ペテン師らの仕事を見ていました。ニューヨーカーらしい人たちは、無視して通り抜けていました。でも割りとたくさんの人たちは、だまされていました。
ヒロさんは日本人がいれば助けてやろうと、みていましたが、日本人は見当たりませんでした。
つづく
By Hiro